ナキカラス
ナキカラス

ナキカラス

NAKIKARASU

    市場では、溢れたイクラや吊るされたアンコウなど必要以上にグロテスクに陳列された商品を見ることができます。”殻付き、ぶつ切り”と朱で書かれた値札が乱雑に差し込まれ、その目の前で貝をこじ開けて食します。飛び交う商人の声からは長い時を感じ、氷の上で横たわる魚の横にはフェンス越しに故郷の海が見えます。喧騒を離れ帰路に着くと猫やカモメが屯しその境界を超えたこと知るのです。市場は「生と死」を感じることができる特別な空間なのです。
    この作品はひたちなか市の那珂湊市場を中心に入手した音を使用して制作したインスタレーションです。鑑賞者はその空間を自由に歩き浮遊するカラスから市場の喧騒や海の音、町の音などを聞きます。鑑賞者は日常的な空間でその音を聴き、自らの内面に反映させ「生と死」についてそれぞれの記憶を喚起します。


  This work is expressing life and death. Fish market is full of activity but it is reek of blood.This work is useing sound of a fish market and Sculpture of a crow. People will revive memory of life and death.

布、市場の音 2013