荒唐無稽である特権

荒唐無稽である特権

privilege of absurdity

    人間と人間の魂の温度差は負の気流を生み無関心な人間を肉に猛獣と化す。目を覚まさなくてはいけない、自らの足に噛み付き未来を奪う危機が間近に迫っている。
    この作品は現代社会の危機的な状況とそれに降伏し放棄したように無関心に生きる人間が造る矛盾に満ちた世界を表現している。一部の有力者が動かす世の中であることは明らかであるが誤った情報を鵜呑みにし対岸の火事のように世界を眺め、行為を批判しながらも恩恵に浸り心無く生きる大衆がその世界を支えていることも確かである。利害目的のみで駆け引きする人間、独立を願い命を懸けて戦う人間、平穏を願いながらも最低限以下の生活を強いられる人間、そしてそれらを傍観している人 間。人間が人間を喰らうようなこの現状は破滅という答えしか生まないであろう。一人ひとりが正しい知識を得て意識を持って行動する事しか解決の道がない。真実を叫び、人々を目覚めさせるアートの力を信じている。この作品に出会った人が自らを見つめ直し心の声を聞いてくれれば少しずつ未来は取り戻せるはずである。


This work is expressing People indifferent to critical situation of modern society.

スタイロフォーム、布、樹脂、剥製 2012